カテゴリー「文学」の284件の記事

2020/02/23

おばあちゃんのはこぶね

78

これも女性の一生を描いた作品とも言える。

お父さんが作ってくれた「はこぶね」が一人の女性の傍らに常に寄り添っている。

しみじみとした味わいのある絵本である。

『雪のひとひら』も併せて読んでみると、女性にとっての男性というものを考えさせられる。

それは父であり、夫であり、そして神でもある。(神は旧約聖書では特に男性のイメージである。)

こんな風に感じるのは、私が男性だから?

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2020/02/22

雪のひとひら

77

女性の一生を雪のひとひらの誕生から死までとして表現したファンタジーである。

そこには悲しいことも辛いこともたくさんある。

そこに貫いているのは「愛」であり、多彩な愛が描かれる。

自然に対する愛、人間に対する愛、神の愛……。

夫への愛、子どもたちへの愛……。

無償の愛、まさに自己犠牲的な愛……。

これらは男性でも同じである。

私も、愛のもとに、一緒に笑ったり、泣いたりしたいんだなぁと思った。

自らの誕生の神秘(不思議さ)についても思い返し、考えたくなる作品である。

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2020/02/08

小林多喜二の手紙

73

小林多喜二の田口タキへの恋文はとても胸を打つ。

あの時代における純粋な気持ちの表れだ。

酷い社会の中での恋愛だ。

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2020/01/25

68

三浦綾子作(角川文庫)

小林多喜二とその母セキを中心に、セキの語りという形式で書かれている。

涙を誘う感動作である。

多喜二はイエス、セキはその母のマリアのように見る視点、これは三浦綾子らしい描き方である。

貧しさの中の明るく温かい家庭の素晴らしさ。

酷い差別と弾圧を強く批判する姿勢。

魂を揺さぶる作品である。

多喜二とタミとの純愛にも感動し、多喜二からの恋文も読んでみたくなった。

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2019/03/13

ニッポニアニッポン

5 阿部和重の2001年の作品である。
 インターネット、SNSの、21世紀の時代が始まる。新しい世代だ。怖い、不気味な感じもある。

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2019/02/12

二百回忌

967 笙野頼子の平成5年(1993年)の作品である。
 因習、地方、本家・分家、天皇制……抵抗と破壊
 死者と生者が入り混じる異界……面白いとばかり言ってられないか!?

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2019/01/14

キッチン

956 平成の幕開けを象徴する小説である。新しい時代の空気を感じさせる。
 新しい時代の中での喪失と再生の物語。それは従来の政治や経済とは距離を置いた、その人自身の実存的な話である。そこに透明感を感じる。

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2018/11/14

神様のいない日本シリーズ

938 田中慎弥著、文春文庫である。
 1986年の日本シリーズ、私は新婚時、ぼんやりと覚えている。広島の山本、西武の工藤、東尾、清原、森監督……。
 「ゴドーを待ちながら」(ベケット)の戯曲がこの小説でうまく使われている。
 中学生男子の好きな女の子に対する「あるある」描写がこそばゆい。
 そして、父と息子が中心のテーマである。
 私にとっては、「待つ」ということが考えたいテーマとして残った。

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2018/10/23

君の膵臓をたべたい(小説)

932 再読した。
 桜良と春樹は、桜良の病を隠しているということでは共犯関係? 「仲良し」の関係とは公言している。二人だけで完結した素晴らしい関係を作った。
 「君の膵臓を食べたい」は、桜良自身が生きたい、春樹が桜良に生きていてほしい、という端的で強烈な表現である。まずは素直にそう読みたい。

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2018/10/02

行人

22 夏目漱石の小説である。
 当時(明治から大正にかけての頃)の夫婦、家族を描いている。特に、前半がそうなのだが、私にとっては興味深いところだった。
 後半(「塵労」のところ)は哲学的な内容である。前半とは異質であり、小説的には必ずしも成功しているとは言えないと思うが、私としては面白いところである。
 主人公の一郎には悩みが深くてたいへんだと思うが、もっともっとがんばってほしいところである。一郎の真面目さは貴重である。尊敬に値する。

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