カテゴリー「文学」の280件の記事

2019/03/13

ニッポニアニッポン

5 阿部和重の2001年の作品である。
 インターネット、SNSの、21世紀の時代が始まる。新しい世代だ。怖い、不気味な感じもある。

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2019/02/12

二百回忌

967 笙野頼子の平成5年(1993年)の作品である。
 因習、地方、本家・分家、天皇制……抵抗と破壊
 死者と生者が入り混じる異界……面白いとばかり言ってられないか!?

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2019/01/14

キッチン

956 平成の幕開けを象徴する小説である。新しい時代の空気を感じさせる。
 新しい時代の中での喪失と再生の物語。それは従来の政治や経済とは距離を置いた、その人自身の実存的な話である。そこに透明感を感じる。

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2018/11/14

神様のいない日本シリーズ

938 田中慎弥著、文春文庫である。
 1986年の日本シリーズ、私は新婚時、ぼんやりと覚えている。広島の山本、西武の工藤、東尾、清原、森監督……。
 「ゴドーを待ちながら」(ベケット)の戯曲がこの小説でうまく使われている。
 中学生男子の好きな女の子に対する「あるある」描写がこそばゆい。
 そして、父と息子が中心のテーマである。
 私にとっては、「待つ」ということが考えたいテーマとして残った。

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2018/10/23

君の膵臓をたべたい(小説)

932 再読した。
 桜良と春樹は、桜良の病を隠しているということでは共犯関係? 「仲良し」の関係とは公言している。二人だけで完結した素晴らしい関係を作った。
 「君の膵臓を食べたい」は、桜良自身が生きたい、春樹が桜良に生きていてほしい、という端的で強烈な表現である。まずは素直にそう読みたい。

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2018/10/02

行人

22 夏目漱石の小説である。
 当時(明治から大正にかけての頃)の夫婦、家族を描いている。特に、前半がそうなのだが、私にとっては興味深いところだった。
 後半(「塵労」のところ)は哲学的な内容である。前半とは異質であり、小説的には必ずしも成功しているとは言えないと思うが、私としては面白いところである。
 主人公の一郎には悩みが深くてたいへんだと思うが、もっともっとがんばってほしいところである。一郎の真面目さは貴重である。尊敬に値する。

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2018/08/07

芋虫

909 「江戸川乱歩傑作選」(新潮文庫)所収の『芋虫』を読んだ。
 1929年(昭和4年)発表で、当時は伏字が多かったり、発禁になったりした作品だが、今読んでみると完成度の高い優れた作品だと思う。
 グロテスクであり、倒錯的な情欲、嗜虐性などを短編の中に凝縮してうまく表現している。
 須永中尉が最後に書き残した言葉、「ユルス」に込められているものは何か? 妻の時子の行為を指しているのか、時代・世間の犠牲者でもあった彼女自身を許しているのか、須永中尉自身の生と死をも含めてのことか。

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2018/06/18

ゲド戦記 影との戦い

894 ゲド戦記の第1巻に当たる。アーシュラ・K. ル=グウィン作、清水真砂子訳、岩波少年文庫である。
 通り名ではなく、真(まこと)の名、これはいったい何なのだ。
 「魔法」は世界・宇宙にとって、どのような意味があるのだろうか?
 第1巻が、影との戦い、それは自分の内面の戦い、とは地味だが、重要なことである。

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2018/05/31

三度目の殺人

885 映画を観て、この小説を読んで、モヤモヤは増え、深まる。これはいい傾向だ。
 いくつかの問いを整理しておこう。
①「三度目」の殺人とは何のことか?
②この裁判は控訴した方がいいか?(控訴しない場合、咲江は一生後悔するのではないか?)
③三隅とはそもそもどういう人物なのか?(殺人、怒り、落ち着き、優しさ、人の役に立つ、生まれてこない方がよかった……)
④咲江とはそもそもどういう人物なのか?今後どうなっていくのだろうか?(ウソをつく、父、母、友だち、三隅、孤独、北海道の大学……)

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2018/05/15

存在の耐えられない軽さ

879 私の好きな小説に出会えてうれしい。
 官能的なものと実存的なものの間を揺れ動く。背景に、プラハの春、ソ連軍の侵攻により、国と自由が奪われるという社会的に大きな不安がある。
 そのような中で、主人公のトマーシュは自由と幸せを求めていく。それは最後には小さく静かな安定したものであった。
 死んでいくものが多い物語だ。それゆえか、読後に哀切さが強く残る。

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