カテゴリー「文学」の288件の記事

2020/07/05

最後だとわかっていたなら

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『最後だと分かっていたなら』(サンクチュアリ出版)を読み、とても感動した。

作者のノーマ コ―ネット マレックさんは当時10歳になる息子さんを亡くして、この詩を1989年に発表した。

2001年9.11同時多発テロ後に、チェーンメールで世界中に広まった。

訳者の佐川睦さんはお姉さんを若くして亡くされた経験を持っている。

悲しみと愛の心が伝わって、作られた本だということが分かって、胸が熱くなった。

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2020/07/03

アーモンド

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ソン・ウォンピョン作、矢島暁子訳(祥伝社)、2020年本屋大賞・翻訳小説部門第1位の作品である。

扁桃体(アーモンド)が人より小さく、「感情」がわからないユンジェ。目の前で祖母と母が通り魔に襲われたときも、ただ黙って見つめているだけだった。だが、ある出会いが彼の人生を変えていくーー。

*例えば、こうやって君と私が向かい合って座って、しゃべってるみたいなこと。一緒に何か食べたり、考えを共有すること。金のやり取りなしにお互いのために時間を使うこと。そういうのを親しいって言うんだ。

*私があんたに近づいたから、心臓が嬉しくて拍手してるんだよ。

*ほとんどの人が、感じても行動せず、共感すると言いながら簡単に忘れた。

*それに私は今でも、心が頭を支配できると信じているんだ。

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2020/06/30

横道世之介

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原作は吉田修一である。

横道世之介はフツーの人であり、のん気、お人よし、純朴、おっちょこちょいでもある、愛しい存在である。

積極的に人のために行動するというのではない。しかし、人を傷つけようとはしない、貶めようとはしない。思わず人に手を差し伸べてしまう優しさを持っている人物である。

目立たないが、存在しているだけで、ほっこりさせてしまう人。私の青春時代にも、そういう人はいたような気がする。

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2020/06/14

モモ

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『モモ』は私の大好きな物語であり、名作である。

「時間」が主題であり、対比されているのは「お金」である。

モモは人の話をいくらでも聞ける子どもだが、モモ自身は譲ることができない芯を持っている子どもでもある。

映画は少々チープな作りになっているのが残念だ。

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2020/02/23

おばあちゃんのはこぶね

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これも女性の一生を描いた作品とも言える。

お父さんが作ってくれた「はこぶね」が一人の女性の傍らに常に寄り添っている。

しみじみとした味わいのある絵本である。

『雪のひとひら』も併せて読んでみると、女性にとっての男性というものを考えさせられる。

それは父であり、夫であり、そして神でもある。(神は旧約聖書では特に男性のイメージである。)

こんな風に感じるのは、私が男性だから?

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2020/02/22

雪のひとひら

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女性の一生を雪のひとひらの誕生から死までとして表現したファンタジーである。

そこには悲しいことも辛いこともたくさんある。

そこに貫いているのは「愛」であり、多彩な愛が描かれる。

自然に対する愛、人間に対する愛、神の愛……。

夫への愛、子どもたちへの愛……。

無償の愛、まさに自己犠牲的な愛……。

これらは男性でも同じである。

私も、愛のもとに、一緒に笑ったり、泣いたりしたいんだなぁと思った。

自らの誕生の神秘(不思議さ)についても思い返し、考えたくなる作品である。

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2020/02/08

小林多喜二の手紙

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小林多喜二の田口タキへの恋文はとても胸を打つ。

あの時代における純粋な気持ちの表れだ。

酷い社会の中での恋愛だ。

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2020/01/25

68

三浦綾子作(角川文庫)

小林多喜二とその母セキを中心に、セキの語りという形式で書かれている。

涙を誘う感動作である。

多喜二はイエス、セキはその母のマリアのように見る視点、これは三浦綾子らしい描き方である。

貧しさの中の明るく温かい家庭の素晴らしさ。

酷い差別と弾圧を強く批判する姿勢。

魂を揺さぶる作品である。

多喜二とタミとの純愛にも感動し、多喜二からの恋文も読んでみたくなった。

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2019/03/13

ニッポニアニッポン

5 阿部和重の2001年の作品である。
 インターネット、SNSの、21世紀の時代が始まる。新しい世代だ。怖い、不気味な感じもある。

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2019/02/12

二百回忌

967 笙野頼子の平成5年(1993年)の作品である。
 因習、地方、本家・分家、天皇制……抵抗と破壊
 死者と生者が入り混じる異界……面白いとばかり言ってられないか!?

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