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2020/06/28

新対話篇

207

東浩紀さんの対談集である。(genron)

対談相手は錚々たる人たちであり、それぞれ面白かった。

私が特に印象に残ったのは、中沢新一、加藤典洋、國分功一郎、高橋源一郎との対談である。

*いや、〈哲学への権利〉より〈哲学への欲望〉だ。〈哲学への欲望〉が〈哲学への権利〉に先行しているのだ。(國分)

*いまの情報環境を前提にして、そうした人間関係の空間をいかに再構築するか、それが文学や哲学、芸術を守ることにつながる。現代思想の言葉で言えば、「交換の空間」とは異なる「贈与の空間」をどう再構築するかです。リスク回避という数値化の原理に対して、家族の空間、愛の空間をどうつくるのかと言ってもいい。(東)

*ゲームをプレイするというのは、ゲームがほんとうの世界だと思うということではなく、ゲームのシステムを「信じる」ということです。そのように人生を信じている。(東)

*実際、傷が癒えるとは、そもそも当事者ではなくなるという意味でもあるはずです。つまり、当事者は当事者ではなくなることを目指して努力しているとも言える。……批評家や哲学者は第一印象になんども戻らねばならない。(東)

*ifがないと、ほんとうは「過去に人々が見ていた未来の可能性」は掴めないんですよ。大事なのは、過去の時点では、そこには複数のifの未来があったということです。1960年代には複数の70年代の可能性があり、70年代には複数の80年代の可能性があった。(東)

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