« 記憶にございません | トップページ | 新対話篇 »

2020/06/27

愛していると言ってくれ

206

1995年制作の純愛物語である。

榊晃次は耳が聞こえない、話すことができない画家である。

豊川悦司演ずるところの晃次は優しくて、カッコいい。しかし、障害もあって、心を閉ざしている面もある。

常盤貴子演ずるところの水野紘子は劇団員である。

まだ、女の子、少女といった感じである。幼い。おっちょこちょいのところもある。その素直で純なところが大きな魅力である。これが晃次の心を開かせていく力にもなっている。

矢部健一は紘子の幼なじみであり、同じ劇団にいる。

健ちゃん(健一)は、メチャいい人である。紘子は健ちゃんに猛烈に甘えている。

晃次の障害が、2人の間にある愛がうまく伝えられないもどかしさを増幅して表現している。このもどかしさは一般の恋人同士でも共感できることである。

恋人同士のズレが誤解を生む。うまく伝えられないことが不安を高める。独占したい気持ちが嫉妬も生じさせる。

好きになるとますます不安になる。信じたいのに……。相手の心の中心にもっともっと迫っていきたい。分かりあいたい……。

あの時のあの愛は真実だった。しかし、幼かった。

三年の時間は必要だった。また、愛は再び始動するだろう。

|

« 記憶にございません | トップページ | 新対話篇 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 記憶にございません | トップページ | 新対話篇 »