« 幸福はなぜ哲学の問題になるのか ⑥ | トップページ | 奇蹟がくれた数式 »

2016/11/03

モナドの領域

722 筒井康隆著、新潮社発行である。
 「わが最高傑作にして、おそらくは最後の長編」と謳っているが、あまりそのように感じられない。
 GODの登場と語りが最大の内容だと思う。本文を読んだだけだと、ピンと来なかったが、先に読んだ『幸福はなぜ哲学の問題になるのか』(青山拓央著、太田出版)で、GODの存在についてうまく説明してくれている。

*GODは同作における「現実」世界を、他の諸可能世界とともに一挙に創った。
*すべての諸可能世界は在るように在り、そこには時間推移がなく、変化もなく、消失もない。
*そもそも存在すること自体が~1+1=2の真理性と同様の~目的なき真理性をもつ。(そういえば『モナドの領域』の最終章は「神の数学」であった。)
*諸世界における存在はどれも、それ自体としての真善美を併せ持ち、ある存在を他の諸可能性と比して「祝福」することはまったく意味をなさない。

*GODは作者・筒井康隆氏とともに『モナドの領域』でただ「遊戯」している。

|

« 幸福はなぜ哲学の問題になるのか ⑥ | トップページ | 奇蹟がくれた数式 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: モナドの領域:

« 幸福はなぜ哲学の問題になるのか ⑥ | トップページ | 奇蹟がくれた数式 »