« 麺珍亭 THANK じもと | トップページ | 生きることば あなたへ ① »

2013/04/23

色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年

71 村上春樹の3年ぶりの長編小説。発売から1週間で100万部発行ということで、超話題になっている。
 主人公、多崎つくるは36歳で、団塊ジュニアである。著者、村上春樹は64歳で団塊世代である。実子はいないらしいが、いずれにせよ、この年齢でよくこのように若い世代を描けるものだと感心する。
 多崎つくるに突然襲ってきた理不尽な出来事。本人が全面に受け止め、大きなダメージを受ける。その時、本人はその理不尽さを問い詰めない。問い詰めたくない、もういいだろうと思ってしまう。このあたりは私はわかる気がする。
 相変わらず、巧みな小説手法で引き込まれる。ミステリアスな導入に始まり、途中、潜在的な心のイメージが飛び交い、ドラマとしての終わり方も納得がいく。
 青春文学と私は受け止めた。「すべてが時の流れに消えてしまったわけじゃないんだ」……「僕らはあのころ何かを強く信じていたし、何かを強く信じることのできる自分を持っていた。そんな思いがそのままどこかに虚しく消えてしまうことはない」
 私自身の青春時代の小さなグループを思い出した。

|

« 麺珍亭 THANK じもと | トップページ | 生きることば あなたへ ① »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 色彩を持たない多崎つくると彼の巡礼の年:

« 麺珍亭 THANK じもと | トップページ | 生きることば あなたへ ① »