« おどろきの中国① | トップページ | おどろきの中国③ »

2013/03/05

おどろきの中国②

Images13 (写真は橋爪大三郎さん)
 第一部のテーマは、「中国とはそもそも何か」である。そもそも「国家」なのか?という若干、挑発的な問いである。いくつかのポイントを抜書きしておく。
*EUがなかなかまとまらなかった理由は、交通の困難にある。アルプス山脈がある。地中海がある。移動のコストが大きい。一方、中国はその反対である。真っ平らなので、移動のコストがとても安い。なので、戦争もやりやすいし、政治的統合のコストが安い。
*中国では「政治的統一」が根本で、「政策オプション」は選択の対象である。
*ギリギリのところで問題を引き起こさなければいい、という究極の「帰結主義」によって秩序を保っている。
*儒家とは、政治権力をサポートし、統治の技術を提供する、ノウハウの塊である。儒家は決して、反政府勢力でも反体制運動でもない。
*中国の軍隊は、武器や食料を政府に依存する。軍人よりも、文民である官僚や皇帝の方が権威が高く、権力も持っている。文民統制がきちんと利いている。
*支配は血縁カリスマによってはならない。それは行政官僚制でなければならず、民衆の中からリクルートしなければならない。
*儒家と法家は明確な違いや対立を持ちながら、両者が合して、中国の支配を可能にしている。
*中国では、安全保障の優先順位がきわめて高い。
*「易姓革命」といわれるものは「農民の総意」である。「天」の意志の実態は「農民の意志」である。
*行政官僚と宦官とは反目し、憎しみ合う。
*ランキングに対する異常なこだわりは中国の特徴である。科挙の一つの本質は、戦わずにランキングを付けることにあった。
*行政官僚は、漢字の処理スピードの速さで、ほかの人より優位に立つ。そして、漢字の通用性、汎用性でも優位に立つ。恰好の支配ツールになっている。
*個人救済としての「道教」、でもそれはポリティカル・パワーになってはいけない。

|

« おどろきの中国① | トップページ | おどろきの中国③ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: おどろきの中国②:

« おどろきの中国① | トップページ | おどろきの中国③ »