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2013/03/11

おろか者たち(中学生までに読んでおきたい哲学④)

41 21人の著者の短編集のようなものである。
 中でも印象に残ったのは4編ほどである。
 中島敦の「「文字禍」を読むと、彼の着眼にびっくりする。昭和17年の作品なのに、現代言語学を先取りするような着想の創作話である。ソシュールをすでによく知っていた?
 同じ名字の、中島らもの「怒る子は育つ」もユニークな見方である。
 中島敦は33歳、中島らもは52歳で亡くなった。どちらも特異な視点を持った作家である。若くして亡くなったのは、その才能からして惜しい。
 森毅の「やさしさの時代に」から。「人間というものは、りりしさに憧れる癖を持っている。やさしさの世界をつきぬけて、とびたちたいのだ。」……ここに森毅はファシズムまで出してきて、危険なものを強く感じることを表明する。
 河合隼雄の「「明るく元気に」病」から。「大人から子どもに向けて、いつも「明るく元気に」していなくてはならない、というおかげで、悲しい目や苦しい目にあった子どもは多いのではなかろうか。……「みんな一緒に」というのも病気に近いのではなかろうか。」……河合隼雄は、一人静かに、暗く何かをしている子どもの行動にも意味を見出している。

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