やりなおし高校世界史②
*女性の参政権は第一次世界大戦後に認められた国が多い。これは総力戦なので、女性の労働力にかなり期待されたという理由がある。
*ヒトラー率いるナチスは、既成政党に絶望した農民や中間層の支持を集めた。また、共産党の進出に危機感をいだく保守派や産業界の協力を得た。すなわち、国民の多くから支持を得ていたのである。
この新書では、「国民国家」ということが1本の筋の通ったテーマになっている。
著者の津野田さんは、国民国家とは「一つの民族が、一つの言語を持ち、一つの文化を共有して、一つの宗教のもとで、一つの法律と、一つの歴史を信じ、一つの教育を行って、一つの国民であると意識しながら、一つの国家を形成しようとしているもの」と説明している。
フランス革命で、国民意識の高まったフランスなどがそれに近いとされるが、「国民」も「国民国家」も、あくまで近代ヨーロッパが追求した理想にすぎず、現実には少数派を含まず、均質な一つの国民で構成されているような国は存在しない。
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