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2012/10/07

中学生までに読んでおきたい哲学(人間をみがく)③

961yamato2 この本「人間をみがく」で、最も印象に残ったのが吉田満さんの文章である。
 森毅「わらじは二足」
*人生の目的というのは、その「本務」のためにあるのでなく、自分の人生をゆたかにするためにある。
 吉田満(写真の人)「転機」
*人生の転機というのは、単なる表面の事件ではなくて、それまで自分が閉じこもっていたカラを破って、自分の中に新しい可能性を見つけ出すことにほかならない。未知の方向に自分を突き進めてゆく推進力は、出来事の中からは生まれてこない。その事件をのりこえようとする姿勢の中にこそ、かくされている。
*ジャン・バルジャンを生まれ変わらせたのは、司祭の声と眸ではなくて、その声と眸にこたえるために、修道院の中で彼自身が歩み出した、規律と労働の生活の積み重ねであった。アウグスティヌスを目ざめさせたのは、彼の新生を念じつつ昇天した母の愛の言葉ではなくて、愛の言葉によって鞭打たれた、彼みずからの決意と精進であった。
*バーナード・ショー「人間を賢くするのは経験ではない。経験をどう始末するか、その能力に応じて賢くなるのだ」
*ゲーテ「経験はそれだけでは経験にならない。他のもう一つの経験によって乗りこえられた時、初めて一つの経験になる」
*戦艦大和の最後を経験した吉田満さんに対して、職場の上司が言った言葉「君の死生の体験は得難いものだし、貴重なものとして私達も敬意を表したい。しかし思い過ってはならない。生きるかしぬか、というような形で、いつも人生の問題が与えられるとは限らない。むしろ常にそういう形で問題が与えられるなら、人生はやさしいものになってしまう。死か生かの、その追い詰められた時間だけに全力をつくせばそれですむのだから。ところが、人生はもっと深く大きい。十年一日というように、見えない努力の積み重ねが人生を形造る。情熱よりも忍耐、これが人生だ」

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