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2012/04/04

希望論 ①

Imagesca9qvetv 宇野常寛さん(写真)と濱野智史さんの対談、「希望論」(2010年代の文化と社会)(NHK出版)を読む。
 第Ⅰ部は「震災」から考える、である。
*原発の問題は、危険と安全、推進と反対といった二項対立で議論していても、日本ではむしろずるずると問題が温存されてしまうだけだ。
*実際にはここ20年くらいは、世界史的には激動の時代であったにもかかわらず、日本の文化空間では自意識の問題ばかりが論じられてきた。具体的には「革命を喪った僕たちはどうやって自分の人生を意味づけていいのか分からない。」というポストモダン的アイデンティティ不安の問題である。だから、自分の自意識の問題が解決されれば世界の謎が解ける、という構造を持った村上春樹の小説が支持されてきた。
*ポストモダンの第二段階であるグローバル化やネットワーク化はまったく揺らいでいない。
*でかい一発がきても日常が終わらなかった。……日常と非日常が混在した世界を生きていく。
*「仮想現実」から「拡張現実」へ:スマートフォンやソーシャルメディアの普及は、<いま、ここ>の現実を多重化する「拡張現実」のほうが広大なフロンティアとして見えてきている。もはやリアルとバーチャル、リアルとネットというのは対立する二つの世界ではなくて、相互に重ね合わされるようになってきている。
*幻想そのものが失われてしまっている中で、新しい幻想としての「希望」こそが必要なのではないか。

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