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2010/09/22

永遠の0(ゼロ)

7ns_32262196 先のアジア・太平洋戦争での零戦による戦いの世界、それは私には信じられない世界である。
 今の平和な日本の日常の世界とは全く異なる世界である。軍隊の世界は、軍人の死(犠牲)によって成り立つ世界である。そのような軍隊に貧しさのゆえにやむを得ず入隊する者もいたのである。
 戦争・軍隊はひどすぎる。人を物のように扱う。人の死を軽く扱う。
 だから私は戦争に絶対反対する。戦争は避けなければならない。その回避のために全精力を使わなくてはならない。知恵を使い、回避の方法を探らなければならない。
 この物語は戦争・軍隊の物語というより、実は家族愛の物語である。今の時代からは家族愛の物語と捉えるしか、実際のところ理解できないであろう。 
 零戦のパイロット宮部久蔵は「娘に会うまでは死ねない、妻との約束を守るために」と言い続けた。このような言葉を吐くことは、この戦争の時代では至難のことであった。その男が終戦の直前に、自ら零戦に乗り、特攻隊で命を落としたのはなぜか。
 生き残ることができなかったのはあまりにもかわいそうである。宮部久蔵は最後に逃げなかった。逃げようとしなかった。それは一緒に戦ってきた者に対しての行為か?教官としての行為か?
 百田尚樹作のこの小説は、先のアジア・太平洋戦争を考えていく上で、すばらしい作品だ。

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