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2005/03/18

ラッセル幸福論

05-03-18_19-24 ラッセル(1872~1970)の英文は昔よく英語の教科書に出ていたので、日本では有名である。また、「数学原理」等で数学、論理学の世界で大きな業績を残した。
 しかし、弟子であるウィトゲンシュタインが述べている新しい哲学を理解できなかったとか、「西洋哲学史」などを読むと観念論の意義を全くわかっていなかったとかで、日本の哲学界ではいまいちの感がある。
 それで、この「ラッセル幸福論」(岩波文庫)であるが、これは私にはなかなかよかった。ラッセル58歳の時の文章であるが、コモンセンスの人、人生の達人ということで、私には納得のいくことが多かった。
 内向的な人、あるいは内面的に葛藤が強い人などにはよく効く薬である。さすがイギリス経験主義者である、思弁的傾向が強すぎる人(日本人には多いかも)にはラッセルは実際的に有効である。
 ラッセルは興味・関心を自分の内へ内へと向けるのではなく、外へ外へ向けていくことが大切であると説く。それに納得して行動していくことは可能である。これが幸福獲得の条件であり、特に内向的な人には理に適っている。そして、「熱意」「愛情」「家族」「仕事」「趣味」等のテーマで極めて実際的な説明をしてくれる。
 しかし、一方で、「人の心配事などは大したものはない。人間に起こることはこの広大な宇宙から見れば重要性はない。」などと言い放つ。これなどは悩んでいる最中の若い人にはあまり役に立たない抽象的過ぎることかもしれない。しかし、私のような中高年には大いに感じる言葉である。

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