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2005/03/26

ここにないもの

05-03-26_17-27 「ここにないもの~新哲学対話」(野矢茂樹著 大和書房)を読んだ。
 まずは野矢茂樹さんであるが、私と同世代である。(ちなみにこの年代の東大の哲学専攻者は最近多く本を出している。この年代の師は大森荘蔵である。)
 野矢さんの著書としては、「論理学」「哲学の謎」「無限論の教室」等があり、論理学・哲学をわかりやすく、おもしろく解説してくれる。ウィトゲンシュタインに造詣が深く、「ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む」や「論理哲学論考」の翻訳がある。これらを読んで感じるのは論理学者らしく、論の進め方が妥当で納得がいくものが多い。
 今回の本は対話形式の絵本である。(ちなみに哲学的話題を取り上げる時、このような方式や寓話を使ったり、子どもの視点を使うといったこともよく行われる)
 次の5つのテーマが掲げられる。
 ①「人生は無意味だ」ってどういう意味なのだろう
 ②十年前のぼくも、ぼくなんだろうか
 ③ことばで言い表せないもの
 ④自分の死を想像することはできるか
 ⑤未来は存在しない?
 どれも偉大な哲学者(例えば、カント、ウィトゲンシュタイン、ハイデガーなど)の問いと論を背景にしていると思われる。そして、野矢さんらしい論点の整理の仕方と少し独自の見解を付け加えて、考えを進めているのがおもしろい。

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コメント

はじめまして。
私は”哲学初心者”、今「哲学の謎」をやっと読んでいるところです。
でも哲学って本当によくわからない学問ですね。まず第一に、「何に役立つのか」よくわかりません。物事の真理や本質を探究するのが目的なのでしょうか?もし仮にそれがわかったとして、現実がどう変わるのか疑問に感じます。
もしかしたら、僕にはなじめない分野なのかも知れません。

投稿: デミアン | 2005/05/10 午前 10時15分

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著者: 野矢 茂樹 タイトル: 哲学の謎 私は今まで、「哲学」というものに、ほとんど興味を感じることなく生きてきた。勉強というものは、何かに”役立てるもの”という考えがあったからだ。 小説を読むのでも、「若いうちに世界文学を読んでおきなさい」と言われ、将来何かの形で役に立つと思って読んできた。 そんな感じだったので、哲学に関しては無知に等しく、とりあえず入門書を読んでみようと思�... [続きを読む]

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